「美容師を辞めたい。でも、それって甘えなのかな…?」
そんな風に思って、この記事にたどり着いたあなたへ。
僕もかつて、同じように毎日辞めたい気持ちを抱えて、サロンに向かっていました。
周囲は頑張っているのに、自分だけが限界だと感じる。
専門学校まで出してもらったのに、辞めたいなんて…と自分を責める。
そんな日々を、僕も過ごしました。
でも今ならはっきり言えます。
「辞めたい」は甘えじゃない。むしろ、“限界まで頑張ってきた証”です。
この記事では、僕が美容師を辞めた理由と、その経験から得た気づきをお伝えします。
「辞めたい」と悩むあなたの気持ちが、少しでも軽くなれば嬉しいです。
なぜ「美容師を辞めたい=甘え」だと感じてしまうのか
あなたが辞めたいと感じているのに、それを「甘え」だと押し込めてしまうのは、こんな理由があるからじゃないでしょうか?
・「夢を追う仕事だから、苦しいのは当然」と思い込んでいる
・SNSで「努力は裏切らない」という言葉ばかり目にする
・先輩が「辞めたやつは根性なし」と言っていた
・自分だけが辛いと感じている気がする
こうした言葉や環境にさらされ続けると、「辞めたい」と感じる自分は弱いんだ…と、自分を否定したくなってしまいます。
でも本当にそうでしょうか?
人は限界を超える前に、「もう無理かもしれない」と感じます。
その直感こそが、“自分を守る力”です。
僕が美容師を辞めた4つの理由

1. 手取り12万円。生活が成り立たない
初任給は手取り12万円。
家賃、光熱費、スマホ代、食費で消えるお金。
残るのは「お金の不安」だけ。
将来どうなるのか?全く見えませんでした。
夢を追う代わりに、ずっと“貧乏を受け入れろ”と言われているような感覚でした。
2. 休みが少なすぎて、心が回復しない
月の休みは6回〜7回。しかもその日は講習会や練習が入ることもある。
どんどん技術を覚えていけば、カラーやパーマ、カットのモデルも自分で探してこなければならず、休み返上でモデルハントに1日中費やす事もありました。
体力はギリギリ。気持ちの余裕なんてあるわけない。
「明日が来るのが怖い」と思いながら、なんとか気合いで職場に向かってました。
3. 長時間拘束され、自由な時間がない
朝から夜遅くまで働いて、練習して、片付けて…
家には寝るためだけに帰るようなもの。
長時間の拘束時間に加え、休憩もお昼ご飯を食べる20分だけ。土日など忙しい時は、朝から夜まで休憩に入れないなんてしょっちゅうありました。
休みも少ないし、夜も遅くまで練習しなければならず、友人の時間と合わなくなり、交流が減っていきました。
気づいたら“仕事のために生きている”ような感覚に。
4. 美容師としての将来が見えなかった
「このまま10年、20年続けたら自分はどうなってるんだろう?」
そんなことを真剣に考えるようになってから、急に息苦しくなってきました。
大好きだったはずの美容が、いつしか“自分を追い詰める存在”に変わっていたんです。
私が、美容師を辞めようと思った1番の理由は、将来子どもが出来たときに、このままでは子どもとの時間が取れず、保育園や小学校の運動会や発表会で子どもの成長が見れないと思ったのがきっかけでした。
それでも「辞める=逃げ」と思ってしまう人へ

中には「それでも踏ん張るべきじゃないか」と思う人もいるかもしれません。
たしかに、努力して乗り越えることも大切です。
でも、自分の心と体が壊れてしまっては意味がない。
「限界だ」と感じるなら、それは逃げじゃなく“正常な判断”です。
それに、美容師になろうと決めたのは多くの人は高校生くらいからだと思います。
たかだか、15年や18年しか生きていない間に決めたことを、今後一生続けて行けなければならない理由なんてありません。
やってみて、やっぱり自分に向いていなかったと思ったら、方向転換すればいいんです。
失敗ではありません。向いてないってことがわかったんだから。
自分が楽しめて、向いてる仕事を探せばいいんです。
「甘えじゃなかった」と気づけたのは、辞めてから
辞めた直後は、「逃げたんじゃないか」「みんな頑張ってるのに」と自分を責める気持ちも正直ありました。
でも、数週間が経つころには、自分の中に少しずつ余裕が戻ってくるのを感じました。
「朝ゆっくり寝られる」「休日に散歩できる」「夜に友達とご飯に行ける」――
そんな当たり前のことが、驚くほど心を軽くしてくれた。
「ああ、自分の人生を取り戻したんだ」って思えたんです。
まとめ|辞めたいのは“弱さ”じゃない。“次への第一歩”です
美容師は素敵な仕事です。でも、どんなに好きでも、心や体を壊してまで続けるべき仕事なんてありません。
辞めたい気持ちがあるなら、それを無視しないでください。
それはあなたが“ちゃんと向き合っている証”なんです。
そして、もし次の道を考え始めているなら、こちらも読んでみてください。
あなたの新しい一歩を、心から応援しています。
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