美容師アシスタントとして働いていた頃、手取りは12万円ほど。スタイリストが帰るまで帰ってはいけないという暗黙の了解のもと、日付が変わるまで練習し、翌朝7時に出社する日々に疲れ果てました。「もう限界、辞めたい」と何度も思いながらも、美容師しか経験がなく、途方に暮れていませんか?この記事では、なぜ「辞めたい」と感じるのかを原因から探り、心の整理→退職準備→辞めたあとの選択肢→転職相談まで、すべて解説します。この記事を読めば、次の一歩を迷わず踏み出せるはずです。
この記事でわかること
もう限界…美容師アシスタントが「辞めたい」と思う4つの理由
1. 給料が安すぎて生活費でほぼ無くなる
手取り12万円。家賃を払ったらほぼ何も残らず、光熱費やスマホ代を支払えば、友達と遊ぶどころか貯金すらできません。ギリギリの生活を続けていると、「自分は何のために働いているんだろう」と虚しく感じる瞬間が増えていきます。
2. 休みが休みじゃない
月5~6日の休みも、モデルハントや講習会でつぶれてしまいます。「スキルアップのため」とはいえ、まともに休む時間がないと体調を崩すリスクが高まります。心身をリセットできないまま次のシフトに入るストレスは、想像以上に大きいものです。
3. 将来が見えない不安
深夜までの練習や、土日も休めないシフト。さらに有給休暇もほとんど取れず、友達との旅行を楽しむ余裕もありません。たとえば、子どもが生まれたあとに運動会や授業参観に参加できないと思うと、「この先、ずっとこんな生活が続くのか…」と夜も眠れなくなるほどの恐怖を感じます。
4. 他の仕事と比べてしまう
学生時代の友人たちは普通の会社に就職し、給料も休みもある生活を送っています。SNSを見ると「週末に旅行や飲み会を楽しんでいる」姿が目に入り、また、アルバイトをしている学生のほうが稼いでいる話を聞くと、「自分は何をしているんだろう」と自己嫌悪に陥ります。周囲と比べるたびに、より一層居心地の悪さが増していきます。
これらのうち一つでも心当たりがあるなら、あなたの中に「限界サイン」が出ています。次の章では、その気持ちを整理し、行動に移すためのステップをお伝えします。
(※仕事のきつさを解消する具体的対処法は → 【美容師の仕事が想像以上にきつい…処方箋4選】へ)
辞めたいと思った時にやるべきこと
美容師アシスタントとして「辞めたい…」と感じた瞬間、そのまま流されると心も体も壊れてしまいます。まずは以下のステップを参考に、小さくでも確実に前に進む行動を起こしましょう。
1. ノートに「辞めたい理由」を書き出してみる
手元にノートやスマホのメモを用意し、「辞めたい理由」を思いつくまま箇条書きにします。
例えば
– 手取り12万円で家賃を払ったら何も残らない
– 月5日の休みがモデルハントでつぶれる
– 子どもの運動会に出られない実感に恐怖を感じる
– 周りの友人と比べて自分の時間がまったくない
この作業は、頭の中のモヤモヤを「見える化」するためのものです。感情的に感じていた不満や不安を紙の上に出すことで、「自分がいま何に一番ストレスを感じているのか」がハッキリします。
2. 書き出した内容を「感情」と「現実」に分類する
次に、書き出した「辞めたい理由」を次のように分類してみましょう。
【感情】
「誰にも相談できず孤独感を感じる」
「自分だけ取り残されているようで苦しい」
【現実】
手取り12万円では生活ができない」
「月5日の休みも講習でつぶれる」
「深夜までの練習の翌朝も出勤はキツすぎる」
分類することで、自分が本当にイヤだと思っている部分 がクリアになります。感情側は抱えているストレスそのもの、現実側は具体的に改善すべき環境や条件です。
3.「本音は何か」を自分に問いかけてみる
さらに、自分に次のような質問を投げかけてみましょう。
「本当は何をしたい?」
「どんな生活を送りたい?」
「美容師を続けることで自分が得られるものは何か?」
「もし辞めたら、何を最優先で変えたい?」
たとえば「子どもの運動会に参加したい」「家族とのんびり過ごしたい」など、“自分が本当に大切にしたい時間”が見えてくるかもしれません。これが、辞めるか否かを判断する上での大きな材料になります。
4.小さな行動プランを立てる
気持ちを整理したら、すぐにできるシンプルな行動をひとつ決めましょう。
たとえば
・今夜:メモ帳に「辞めたい理由」と「理想のライフスタイル」を100文字以内でまとめる
・明日:転職エージェントのWebサイトを1つだけ開き、無料登録ページを確認する
・週末:ハローワークに行って求人を1件だけ調べてみる(所要30分以内)
これらの行動は「辞める・辞めない」を決める前の“情報収集”にすぎません。大きな決断をするための心の余裕を作るために、小さな一歩を踏み出すことが重要です。
5. 信頼できる人に相談してみる
紙に書き出して整理した上で、信頼できる先輩や友人、家族、同僚などに相談してみましょう。
「最近、こんな理由で辞めたい気持ちが強まっているんだけど、どう思う?」
「自分の将来について、他の道も考えたほうがいいかな?」
誰かに話すことで、自分では気づかなかった視点やアドバイスが得られる場合があります。人に相談するのは弱点ではなく、むしろ賢いステップです。
*(※メンタルケアの詳細は → 【辞めたい…でもどうする?美容師が迷わず動き出す具体ガイド】へ)*
6. 体調のサインを無視しない
連日の深夜勤務やモデルハントで体調を崩す前に、睡眠時間や食事のリズムを確認しましょう。
・疲れて眠れない日が続いていないか
・毎日同じ時間に寝起きできているか
・ 食欲はあるか
健康状態が悪化すると、判断力も鈍ります。もし「週に何度も頭痛がする」「胃の不快感が続く」「動悸を感じる」といった症状が出ているなら、まずは自分の体を最優先してください。
実際どうだった?リアル体験談
美容師アシスタントを辞めたあと、僕の人生は大きく変わりました。以下の3つのステップで、「時間」「給料」「心境」がどれほど変わったのかをリアルにお伝えします。
1. 美容師アシスタント時代
[勤務時間]
8:00~21:00(休憩ほぼなし)、拘束時間はさらに長い。土日はモデルハントや講習で丸一日つぶれることも。
[手取り収入]
月12万円前後(基本給+歩合ほぼなし)。家賃や光熱費、ウィッグ・講習費など自腹が多く、手元に残る金額はほとんどありませんでした。
[心境と体調]
体力的には常に限界ギリギリ。「働いても働いても給料が増えない」「休みが休みじゃない」というストレスで、友人との時間やプライベートは皆無でした。「辞めたい…でもどうしたらいいかわからない」というループに陥っていたのが正直なところです。
2. パチ屋店員時代
[勤務時間]
シフト制で、早番 7:30~16:30(休憩1時間)、遅番 16:00~翌1:00(休憩1時間)。休日は必ず2連休を確保でき、残業も禁止。実働は1日8時間でした。
[手取り収入]
月20万円前後。遅番が多い月は21万円を超えるようになり、美容師時代よりお金に余裕が生まれ、「給料のために身を削る」感覚が少し和らぎました。
[時間の変化]
– 拘束時間が短くなり、友人と飲みに行ったり買い物をしたりする余裕が生まれた
– 休日は完全オフ(モデルハントや講習は一切なし)
– 「働いた分だけ休める」リズムが心地よかった
[心境とメリット・デメリット]
メリット:収入が約1.6倍に増え、休みも確実に取れるため心身ともに楽になった。接客業なので、美容師時代の経験も無駄にならなかった。
デメリット:基本的に立ち仕事で体力勝負。ギャンブル業界のため負けたお客様への対応にも注意が必要で、髪色や髪型の自由がなくなった。
3. 宅配(個人事業主)時代
[勤務時間]
朝 8:00 にセンターへ行き、1便の積み込みと配達。終われば 13:00 までは自由。13:00 に 2便を積み込み、18:00 まで自由。18:00 以降は夜配が終われば1日の配達が終了。大体 8:00~20:00(実働約7時間、時期によって変動)という働き方です。
[収入]
月40万~60万円ほど(歩合制)。1日の配達件数によって変動しますが、繁忙期には美容師時代の4~5倍稼げるようになりました。
[時間の変化]
自由度:ずっと拘束されるわけではなく、その合間に自由な時間が取れる
プライベートとの両立:基本的には日・月休みですが、希望を出せば他の日に休むこともでき、子どもの発熱など緊急時には臨機応変に休める
[心境とメリット・デメリット]
メリット:収入と働き方の自由度を両立でき、「家庭やプライベートを犠牲にしなくていい」と実感できたのが最大のポイント
デメリット:歩合制ゆえに繁忙期は体力勝負。閑散期は物量が減るため収入が落ちるリスクがある。ただし「自分のペースで稼ぐ」という手応えは格別です。
美容師を辞めると、こんなに人生が変わる!
- 美容師アシスタント → 身体的にも精神的にも追い込まれ、月12万円の生活に疲弊
- パチ屋店員→ 収入約20万円、週休2日でプライベートの時間を取り戻すも、体力的負担や業界特有の制約を経験
- 宅配(個人事業主)→ 月40万~60万円を稼ぎながら自由な働き方を実現し、家庭やプライベートの時間を確保
このように、辞めたあとには「給料」「働く時間」「心の余裕」が大きく変わります。辞める=人生がマイナスではなく、むしろ次のステージで成長できるチャンスだと感じてもらえれば幸いです。
*(※異業種転職の詳細な事例は → 【元美容師が語る5つの本当の理由|辞めたい気持ちを生む業界の現実】へ)*
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あなたの選択肢はこの3つ
辞めたあとの未来がぼんやりしていると、不安で動けなくなります。まずは以下の3つの選択肢を知っておきましょう。
1. 異業種に転職する
例:営業職、事務職、IT業界など
僕は保険営業に転職し、手取り12万円→31万円にアップ。未経験OKの職種も多いが、自己PRは必須。
詳しくは →【元美容師が語る5つの本当の理由】へ
2. フリーター・副業でつなぐ
辞めた後、数ヶ月は日雇いバイトでつないぐのもあり。
ウーバーイーツや出前館、軽貨物配送なども収入源になる。
メリット:働く日数・時間を自分で決められるため、学び直しや情報収集がしやすい。
デメリット:収入が不安定になりやすく、社会保険や年金の手続きが複雑になる。
3. 資格やスキルを身につける
例:FP3級、簿記3級、ウェブデザイン、プログラミングなど
スクールやオンラインで学び、転職時に強みになる。
メリット:市場価値の高いスキルを得られ、長期的なキャリア形成につながる。
デメリット:学習コスト(時間・お金)がかかり、学習中は収入が伸びにくい。
無料で相談できる“転職エージェント”の活用
ひとりで悩み続けるより、プロの意見を聞いたほうが早いです。無料で相談できる転職エージェントを使うのがオススメです。
【出来ること】
- 自己分析サポート
- 職務経歴書の添削
- 面接対策や非公開求人の紹介
【登録の流れ】
Webで5分程度の登録
担当者とオンライン面談
求人紹介&応募
僕自身も登録した翌週には面談を受け、1ヵ月後には内定を獲得しました。
*(※初めての方は → 【転職エージェント比較ページ】へ)*
今日からできる小さな一歩
何をしたらいいか分からない時こそ、1つでも行動してみることが大事です。
- 今夜:ノートに「辞めたい理由」を書き出してみる
- 明日:転職エージェントに登録だけしてみる
- 週末:ハローワークに行き、求人票を1枚だけ調べてみる
“辞めたい”と思うことは悪いことではありません。本当につらいなら、堂々と人生を立て直す準備をしましょう。あなたの悩みには必ず意味があり、その気持ちを無視せずに大切にしてほしいと思います。
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